【ワンポイント解説】ガブリエル(新約編)

この記事のポイント

・ガブリエルが祭司ザカリヤに告げたこと:メシア(救い主)の先駆者となる洗礼者ヨハネの誕生
・ザカリヤの反応:最初信じられなかったが、主の言葉が成就することを見て、神を賛美した
・ガブリエルがマリヤに告げたこと:メシアの誕生
・マリヤの反応:信じて委ねた。そして、確信を得た時に、神を賛美した

旧約聖書でダニエルの前にあらわれた御使いガブリエルは、新約聖書でザカリヤとマリヤにもあらわれています。今回はガブリエルが彼らに告げた言葉と、彼らの反応をご紹介します。

ポイント1:神のみまえに正しい人、祭司ザカリヤのもとへ

ユダヤの地がローマに統治されていた時代、祭司ザカリヤは主の戒めと定めとを落ち度なく行っていました。ザカリヤと妻は年老いていて、子どもがありませんでした。ある日、ザカリヤは主の御使が現れたのを見て、恐怖の念に襲われます。

ガブリエル登場と告知

神からつかわされた御使いガブリエルは「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈りが聞きいれられたのだ。」と言って、彼らに子どもが与えられること、その子が将来メシアの先駆者となることを告げます。

「あなたの妻エリサベツは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名づけなさい。 彼はあなたに喜びと楽しみとをもたらし、多くの人々もその誕生を喜ぶであろう……」。(ルカ 1:13-14)

反応:信じられず主の言葉の成就を待たされたザカリヤ

ところが老齢であったザカリヤには、この言葉が信じられませんでした。そこで、ガブリエルはザカリヤに、「時が来れば成就するわたしの言葉を信じなかったから、あなたは口がきけなくなり、その事の起こる日まで、ものが言えなくなる」と告げました。

反応:ザカリヤの賛美と預言

言葉が発せなくなったザカリヤでしたが、ヨハネ誕生にいたる主の言葉が成就すると、立ち所に神をほめたたえました。

救い主のあがないによる解放と救い、誓いと契約を忘れない神の誠実とあわれみ深さを賛美し(ルカ1:68-69, 73-75)、わが子であるヨハネが「救い主の道を備える預言者」と呼ばれるようになると預言したのです。

ポイント2:へりくだって身を低くする人、マリヤのもとへ

ガリラヤの町ナザレに、ザカリヤの妻であるエリサベツの親戚でマリヤというおとめ(処女)がいました。

ガブリエル登場と告知

エリサベツがみごもってから6か月目に、神の御使ガブリエルがマリヤのもとにやって来ます。「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます。」その突然の言葉にマリヤは戸惑いますが、ガブリエルは「恐れるな、マリヤよ」と言って、救い主イエス・キリストの誕生を告げました。

「見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう。……その支配は限りなく続くでしょう」。(ルカ1:31-33)

反応:主の言葉を信じて委ねたマリヤ

マリヤが「どうして、そんな事があり得ましょうか。わたしにはまだ夫がありませんのに」と問いますと、ガブリエルはイエスが聖霊によって生まれることを知らせました。

「聖霊があなたに臨み、いと高き者の力があなたをおおうでしょう。それゆえに、生れ出る子は聖なるものであり、神の子と、となえられるでしょう。あなたの親族エリサベツも老年ながら子を宿しています。……神には、なんでもできないことはありません」。(ルカ1:35-37)

マリヤは主のことばを信じて委ね、急いでエリサベツのいるユダの町に行きました。

反応:マリヤの讃歌

エリサベツに会ったマリヤは主をあがめ、ほめたたえました。
「・・・主は、あわれみをお忘れにならず、その僕イスラエルを助けてくださいました、わたしたちの父祖アブラハムとその子孫とをとこしえにあわれむと約束なさったとおりに」(ルカ1:54-55)

約束を忘れない神のあわれみ深さを目の当たりにしたマリヤは主を賛美せずにはいられませんでした。

まとめ

今回は、ガブリエルから言葉を告げられたザカリヤとマリヤをご紹介しました。

ザカリヤは主の言葉の成就を待ち、その実現を見た時、神をほめたたえました。また、マリヤは主の言葉に強い確信を持った時、神を賛美しました。

あわれみと恵みに満ちた神のご計画とその言葉の確かさを知る時、人々はその素晴らしさに驚き、神をほめたたえずにはいられません。皆さんも、神の壮大な救いの計画に飛び込み、共に主を賛美しませんか?

「恐れるな」という言葉が、主のもとへ踏み出す勇気と励ましとなりますように!

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