【ワンポイント解説】数字から読み解く新天新地

この記事のポイント

・「三日三晩」は、強調を示唆
・聖書で「4」は、完全を意味する数字
・新天新地は 立方体!?

日本人は奇数が縁起の良い数字と考え、お祝い金を渡す時は、5千円、1万円、5万円などの金額を選びます。しかし、お隣の中国では、偶数が好まれるので、結婚式でも600元、日本円で約1万円という金額などが、よく選ばれます。

このように、数字は文化によって違う意味を持ちます。今回は聖書中の数字、その中でもとりわけ「3」「4」のイメージを中心にご紹介します。

ポイント1:強調を暗示する、「3」 「三日三晩」も解釈の鍵!

【「三日三晩」とは】

聖書中の「3」として思いつくのは、三日三晩という言葉かもしれません。たとえば、旧約聖書中のヨナの物語を用いイエスの十字架を予告したマタイによる福音書の記事が有名です。

すなわち、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、地の中にいるであろう。(‭‭マタイによる福音書‬ ‭12:40‬)


【「3回」続いているのは、重要な証拠!】

その他に「3」はどのようなところに登場するのでしょうか?実は、3度繰り返すというのは、ヘブライ語における強調の手法の一つです。彼らは重要なことを3回繰り返すことで、その重要性を読者に知らせます。たとえば、イザヤ書6:3では、聖なるかな、という言葉が3回繰り返されています。一度言えば伝わることを3回繰り返すことにより、「聖なる」という性質を強調しているのです。

互に呼びかわして言った。 「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主、 その栄光は全地に満つ」。(‭‭イザヤ書‬ ‭6:3‬)

あなたがたは、『これは主の神殿だ、主の神殿だ、主の神殿だ』という偽りの言葉を頼みとしてはならない。(‭‭エレミヤ書‬ ‭7:4‬)

関西では、2度繰り返して強調する表現方法(例:ないない。わかった、わかった。)がありますが、聖書ヘブライ語では3回繰り返します。

ポイント2:完全を意味する、「4」 新天新地は立方体!?

さて、日本では「4」は死と同じ音で良い数字とは考えられていません。ただ、聖書では4は完全を意味する数字として登場しています。

4と言って思い浮かべる図形はどんな形ですか?四つの角があるのが四角ですね。その四隅や、地の四方というイメージから、4は完全を象徴する数でもあります。


たとえば、エデンの園を潤し、そこから分かれたのも、4つの川です。

また一つの川がエデンから流れ出て園を潤し、そこから分れて四つの川となった。その第一の名はピソンといい、金のあるハビラの全地をめぐるもので、 その地の金は良く、またそこはブドラクと、しまめのうとを産した。 第二の川の名はギホンといい、クシの全地をめぐるもの。 第三の川の名はヒデケルといい、アッスリヤの東を流れるもの。第四の川はユフラテである。(‭‭創世記‬ ‭2:10-14‬)‬‬‬


聖書の最後の書である黙示録でも4が何度も登場します。

この後、わたしは四人の御使が地の四すみに立っているのを見た。彼らは地の四方の風をひき止めて、地にも海にもすべての木にも、吹きつけないようにしていた。(‭‭ヨハネの黙示録‬ ‭7:1‬)

さらに、黙示録と旧約聖書のエゼキエル書には不思議な4つの生き物が登場します。

御座の前は、水晶に似たガラスの海のようであった……そのまわりには、四つの生き物がいたが、その前にも後にも、一面に目がついていた。(‭ヨハネの黙示録‬ ‭4:6‬)

またその中から四つの生きものの形が出てきた。その様子はこうである。彼らは人の姿をもっていた。おのおの四つの顔をもち、またそのおのおのに四つの翼があった。(エゼキエル1:5-6)

新しいエルサレムは立方体!?

新天新地の描写でも四角が登場します。聖書によれば、新しいエルサレムは正方形で、長さと幅と高さはいずれも同じです。新しいエルサレムの完全さが、4という数字から伝わると言えます。

都は方形であって、その長さと幅とは同じである。彼がその測りざおで都を測ると、一万二千丁であった。長さと幅と高さとは、いずれも同じである。(‭‭ヨハネの黙示録‬ ‭21:16‬) ‬

ところで、この新しいエルサレムは立方体だという説とピラミッドのような形という説があります。立方体の場合、辺の数が4×3の12になりますが、ピラミッドの形だと辺は4×2の本です。

ちなみに、旧約聖書に登場する幕屋や、神殿の中にある最も聖なる場所、至聖所の形は立方体です。このような事情や、数の意味から考えても、完全さを際立たせる立方体説が有力視されています。

ポイント3:2、3人が集まっているところに イエスがあらわれる

旧新約聖書を通して、聖書にはさまざまな数が登場し、それがしばしば象徴的な意味も持っていることをご紹介しました。数だけに頼って聖書を読むことは危険ですが、数に対するイメージがあれば、聖書を読み解きやすくなるはずです。

さて、イエスは、人がイエスの名によって2-3人集まっているところにあらわれると語っています。‬聖書を一緒に学べば、一人では見えてこない、メッセージが明らかにされると言えます。

‬ふたりまたは三人が、わたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいるのである。(‭‭マタイによる福音書‬ ‭18:20‬)

まとめ

・「三日三晩」は、強調を示唆
・聖書で「4」は、完全を意味する数字
・新天新地は「 立方体」説が有力!?

みなさんも、一緒に聖書を学びませんか?

SKKの聖書講座のご案内

SKKでは聖書講座を開講しております。より詳しい内容も学んでいただけますので、お気軽にお問い合わせください。

 ●  お問合せフォーム

 ●  LINE公式アカウント

 ●  メール

受講方法や開講日時等についてご案内させていただきます。

ページトップへ