【ワンポイント解説】ダビデとゴリアテ
この記事のポイント
・少年ダビデが身長3mの巨人ゴリアテに勝利
・ゴリアテを倒した最強の武器は「神の名」
・「神の名」をみだりに唱えると、罰を受ける場合もある
ダビデは3mもある巨人と戦い、勝利しました。聖書を読むと、ダビデは石投げによってゴリアテを倒したわけではないことが見えてきます。最強の武器とは、神の名だったのです。
ダビデがゴリアテを倒す
羊飼いだった少年だったダビデが、簡単な石投げ器で身長3mに近いペリシテ人の勇士ゴリアテを倒した、という話は、聖書の名場面の一つです。
聖書には、ペリシテ人に対する勝利をもたらした英雄としてサムソンも登場します。ダビデもサムソンも女性に弱いという欠点を持っていました。なぜ、ダビデは神に愛されたのでしょうか。
ダビデがゴリアテを倒した武器とは
ダビデは石投げ器でゴリアテを倒したと考えがちですが、ダビデはゴリアテの前でこう宣言しています。
「おまえはつるぎと、やりと、投げやりを持って、わたしに向かってくるが、わたしは万軍の主の名、すなわち、おまえがいどんだ、イスラエルの軍の神の名によって、おまえに立ち向かう。」(Ⅰサムエル17:45)
だいたい、完全武装した軍人に、石投げで戦って勝てるわけがありません。勝てたのは神の名のゆえに起きた、神の奇跡だったのです。「神の名」は聖書に何度も登場する重要概念です。
神の名は罪を取り除く?
ダビデは詩人で、多くの詩を残しました。その中に、こんな一節があります。
主はわたしの魂をいきかえらせ、み名のためにわたしを正しい道に導かれる。(詩篇23:3)
「み名」とは神の名のことです。ダビデは、多くの罪を犯しましたが、神の名のために、その罪を取り除き、自分を正しい道に導くようにと、神様に訴えています。そして彼の多くの罪はゆるされたのです。
神の名をみだりに唱えてはならない
モーセの十戒には、神の名を「みだりに唱えてはならない」という、不思議な規定があります。そして、ユダヤ人たちは何度も「私の名を汚した」と神様から叱られています。神の名とは、神の「名誉」のことなのです。
彼らは、神の民でありながら、悪事を働いていたので、神は「私の名誉が台無しだ」と怒っておられるのです。
神の名は世界最強の武器
神の名は、とても強力です。ダビデは絶対に勝てない敵に、神の名のために勝つことができました。また、神の名のゆえに、ダビデは罪をゆるされたのです。しかし、みだりに神の名を唱える者は罰を受けなければなりません。
まとめ
・少年ダビデが身長3mの巨人ゴリアテに勝利
・ゴリアテを倒した最強の武器は「石投げ」ではなく「神の名」
・「神の名」は罪を取り除き、正しい道に導く力を持つ
・「神の名」をみだりに唱えると、罰を受ける場合もある
聖書を学ぶことは、神の名を学ぶことです。旧約聖書の時代、神の名はイスラエル人だけのものでしたが、新約聖書はそれが万人のものとなりました。皆さんもぜひ、神の名について学んでいただきたいと思います。