【ワンポイント解説】聖書にみる愛
この記事のポイント
・聖書は結婚で始まり、結婚で終わる
・神は人を愛しているが、人は神を見ると死ぬ
・神の願いは人と住むこと
愛は概念でしょうか、行動でしょうか?聖書は神が人を待ち続けるストーリーでもあります。今回は神の3つの行動から真の愛を読みときます。
聖書は結婚にはじまり、結婚におわる物語
聖書はアダムとエバの結婚から始まり、キリストの結婚で終わっています。ですから、聖書はラブストーリーだと言われています。
[ラブストーリーに障壁はつきもの]
多くのラブストーリーは、二人の間に大きな障害があります。たとえば、貧しくて心がやさしい女性が、王子さまと結婚するというのも、定番の筋ですが、二人は愛し合っていても、身分が違うため、結婚に至るのは難しいのです。
[聖書での障壁 = 人が神を見ると死ぬ]
聖書のストーリーも、少しそれに似ています。聖書の主人公である神(エホバ)は全知全能で、肉体を持たず、永遠に生きておられるお方です。聖書によれば、エホバの神を見ると人は死んでしまうと言われています。(出33:20、ヨハネ1:18、黙示録1:17など)これでは、一緒に会うこともできませんね。でも、神は決してあきらめません。
【example 1】荒野での生活
聖書のはじめのほうにある「出エジプト」(エクソダス)と呼ばれる事件では、神が荒野にテントを張って、イスラエル人と一緒に住むのです。
神は、これがとても気に入っておられた(エレミヤ2:2)ようですが、イスラエル人があまりに罪深かったので、結局それはうまく行きませんでした。
【example 2】王国の消滅
そしてイスラエルの民は、他の神々を礼拝するようになったので、エホバの神はとても怒り、彼らを約束の地から追い出します。
でも、いくら怒っていても、実は神はイスラエルの民がかわいいので、彼らを再び約束の地に戻しました。
【example 3】イエスの登場
そして、ついに神は驚きの行動に出ます。何と、罪深い人間と同じ姿で、しかも人間と同じように死ぬ体を持って地上に現れ、人と住まわれたのです。それが、イエス・キリストなのです。(ヨハネ3:16)
全知全能の神が待っている理由
聖書のラブストーリーは、神が人を愛し、あの手この手で何とか振り向かせようとするのに、人はそれを嫌がって無視する、という「片思い」の物語です。何でも自由にできる神なのに、人が振り向くのをじっと待っておられるのはなぜでしょうか。
貧しくて心がやさしい女性と、王子さまの結婚物語を考えてみましょう。王子さまは、その女性に好意を抱いているのですが、その貧しい女性が国の支配者である王子さまを嫌っているとしたらどうでしょう。
王子さまは女性を捕らえて来させ、無理に妃にできるのですが、それはたいへんおぞましい行為ですし、王子さまはそんなことはしたくはありません。だから、じっと黙って待つしかないのです。
聖書のストーリーも、それと同じです。神は、人を愛しておられて、人が振り向くのをじっと待っておられます。そして、嬉しいことや、悲しいこと、いろいろなことをあなたの身の回りで起こされるのです。
まとめ
・聖書は結婚で始まり、結婚で終わる
・神は人を愛しているが、人は神を見ると死ぬ
・神の願いは人と住むこと
あなたも神からの愛のメッセージを受け止めてみませんか?